匍匐前進(ほふくぜんしん)

入院中の話し。

寝たきりの生活から、リハビリが始まり、ベットから乗り降り出来るようになってきた頃。

まだまだ筋力がついてなくって、必死の思いでベット←→車イスの移動を行っていました。

車イスをベットに直角に付けて、真っ直ぐ降りれるようになってきていて、看護婦さんの介助なしでも何とかなってきてました。でも、時々、失敗して床に転落してました。

その頃、まだ私は床から車イスに戻れなかったので、床に転落すると助けを呼ばないといけません。肺活量が半分以下になっているので、大声はだせません。肝心のナースコールはベットの上にあって、手が届きません。

夜だと、2時間置きに看護婦さんが見回りに来てくれるのですが、真冬に冷たい床の上で2時間もじっとしてられません。運良く、私の病室はナースステーションに割と近かったので、私は、ナースステーションまで助けを呼びにいくことにしました。

でっ、匍匐前進開始。腹筋、背筋が全く効かないので、本当に腕の力だけで、床をずりずりと進みます。部屋のドアを開けて、廊下に脱出、10m位の距離をナースステーションまでの匍匐前進の旅。

ちょっと前進しては大きく一息つきながらなんとかナースステーション到着。ナースステーションのドアを開けて、「あの〜すいません。」と顔を出したら、看護婦さんが「きゃー!」とびっくりすること。まあ、夜中にナースステーションのドアが開いて、床から顔が生えてたら普通はびっくりするんでしょうね。

ちなみに私と同様に身体が動かない女の子は、部屋がナースステーションから一番遠かったために、夜中にベットから転落して、看護婦さんが2時間後見回りに来るまで、ベットからなんとか引きずり降ろした布団にくるまって床に寝ていたそうです。

 

1999/04/20(Tue)作成

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